iPadのノートアプリ

iPadは画面が広く、指での操作が快適で、薄くてバッグに収まりやすいので、紙のノートの代わりにも使えますが、アプリはどれも一長一短があり、これさえあればOK的なものがなかなかありません。
最近登場したUPADは手書きもテキストも扱えるノートアプリですが、これの無料のLite版が公開されていたので試してみました。
手書きのレスポンスは抜群で、書いた文字は非常になめらか。テキストは付箋を貼るような感じで使えるので、配置やサイズは自由自在でした。ただ、ノート全体の拡大はモードを切り替えないとダメなのと、拡大して筆記できるパッドは次のスペースへ自動送りする機能がないため、タップ操作が手間でした。また、PDFでの出力はできず画像のため、画質が悪くなるようです。このアプリは付箋を貼るようにテキストが扱えるため、この機能を利用した使い方が便利かもしれません。手書きでそのテキストをつないだり囲んだり、コメントを添えたりする使い方だと、見た目が印象的なノートになりそうです。また、マーカー機能や画像の落書き機能も使いやすかったです。
今まで使ってみたノートアプリで、私が使いやすく感じたものは、
■Underscore Notify
テキスト、手書き、画像、音声、図形が扱え、書いたものは指で囲んで移動や削除が可能。ピンチでの拡大や2本指での移動など操作性も良く、最近使ったペンやテキストの太さや大きさ、色をドックに保存してくれる機能も便利。とにかく多機能。
■FastFinga
画像も挿入できますが手書きがメイン。拡大パッドが書きやすく、設定により時間指定で書いた文字を決定できるので、どんどん筆記することができます。手書きなのにコピペも可能。この機能のおかげで、文字の間に追記したり、行の間に新たな行を挿入して筆記ができるのが便利です。すぐに変更できる色を4色スタンバイできるので切り替えが楽なのも便利。研修や取材、ミーティングなど、文章を次々に控えていく速記ノートのような使い方に適しているようです。
■AwesomeNote
手書きメモの機能もありますが、テキストと画像の保存がメイン。GoogleドキュメントやEvernoteと同期できる点が抜群に便利です。UIも良く操作性も優れていて、一覧の表示方法の切り替え、ToDoリストの作成、カレンダー表示、検索機能などかなり多機能。私にとって、なくてはならないアプリとなっています。
■neu.Notes
ホワイトボードに書くかのように使えるアプリで、アイデアや考えの整理に使ったり、簡単な図を描いたりなど、コピー用紙の裏に落書きをする感じで使えて便利です。画像も挿入できるので、補足説明を入れたり、地図にメモをしたりする使い方もできて重宝しています。


逆に、今後に期待のアプリは、
MUJI NOTE BOOK
筆記ラインがふにゃふにゃしてしまい字が下手になってしまうのと、拡大手書きツールが狭く使いづらい。ノートの読み込みも遅い。ひらがなの文字認識機能もあるが、実用に耐えない。
■Note Taker HD
操作性はいいが書いた文字が下手に見えてしまうのと、手書きしか扱えず挿入や移動はできないため、書いて消すだけの紙のノートと同じ使い方しかできない。
■Note Shelf
筆記ラインが筆圧まで表現できて美しく非常に書きやすいものの、ノート全体を拡大できないため、手のひらサイズのメモ帳程度の筆記量しか書けない。
■Notes Plus
フリーハンドで書いた図形が定規やコンパスで書いたような図形に変換できたり、書いたものを移動できたりする機能は便利だが、手書きのレスポンスが悪い。書いた直後にラインが浮き上がるような感じ。
■スケッチメモ
かなり多機能だが、その分操作性が複雑で使いづらい。手書きは反応が悪くラインがカクカク。
■MagicSketch
これもNote Takerと同じで、手書きができるだけのノートアプリ。拡大パッドで書く機能はなく、ノート全体を拡大して筆記する。レスポンスは良くラインもなめらかだが、紙のノートではできないデジタルならではの機能が欲しいところ。
■Ghostwriter
これも手書きのみのアプリ。万年筆で書いたかのような筆記ラインが書けるが、レスポンスは悪く書きづらいほど。


他にも無料のものはいくつか試しましたが、大半のものは筆記のレスポンスが悪くラインがカクカクになったり、機能が少なすぎたり、操作性が悪かったりと、実用性が低いものばかり。iPadを買った当初は、せっかくのタブレットなのに、iPadのスペックでは手書きは実用に耐えないのかと思ったりもしたほどだったのですが、UPADやTouchwriterのように非常に滑らかに書けるアプリが出てくると、やはりその差は開発者さんのレベルの差なのかもしれません。紙のノートなんてバカらしくて使えないようになるノートアプリを、どんどん開発していただきたいものです。