加齢臭

おっさんが横切るとムワ〜と異様な匂いが漂い、安っぽい整髪料の匂いと"何か"が混ざったような、なんとも言えない重い香りがしていたのを子供の頃に感じていたのですが、その"何か"というものは加齢臭なんだということを、ずいぶんあとになって知りました。しかし、その加齢臭を気にしなければならない年代に、自分も突入してしまったようです。
自ら漂う香りなので、なかなか自分では気づきにくいのですが、この分泌物が出やすいのは耳の後ろらしく、パッと振り返ったりすると「あ、これはもしかして?」と気づく場合が多いです。特にわかりやすいのは枕。外の新鮮で綺麗な空気をしっかり吸い込んで、鼻をデフォルトにしたあとにマイ枕をクンクンすると「これはヤバくね?」という思いにかられます。
この耳の後ろというのは、香水を付けますよね。この部分にシュッシュッと。私は付けませんが、香水は日本人よりも外人さんが多く利用していて、海外旅行へ行ったりすると、強い香水の匂いで気持ち悪くなるほどです。海外では、挨拶にハグをする習慣がありますよね。そのときに否が応でも、この部分の香りをお互いがチェックしてしまうため、肉食系で体臭が強いと言われている欧米人は、香水でごまかす行為が必然的に始まったのではないかと、自分で勝手に解釈しています。
ハグの文化もなければ、ハグをしたくても相手がいない私であっても、ここが加齢臭では人前を素通りするだけでひんしゅくを買いそうなので、最近は洗顔のついでに、ここもせっせと洗っています。また、匂いが残りやすい枕は、洗えるものならいいですが、私は熱がこもりにくく適度な保温性のあるダウンの枕を使っているため洗えないので、柔軟仕上げ剤を水で薄めたものをスプレーボトルに入れ、シュッシュッと軽く枕を濡らしたあと、天日でじっくり干しています。また、枕カバーは、通常の薄いものではなく、バスタオルを巻いて使えば、マメに洗いやすいし肌触りも心地よく快適です。この柔軟仕上げ剤を薄めたものは静電除去効果もあるので、乾燥した冬場は、まとわりつくズボンや、ホコリの付きやすいフリースなどに結構活躍していました。枕だけだなく布団を干す前とかも使えるし、香りがやさしいので、椅子やクッション、カーペットなどにも使うと、部屋の一時的な臭い消しにもなって便利です。柔軟剤次第では、香りが強いものもあるので、かなり薄めて使うのがポイントです。
というわけで、異様に時間の経つのが早くなってしまったオヤジ世代のあなた。加齢臭なんてじじいだけと思っていたら大間違い。40越えたら要注意ですよ。