ランニング上達法

サブスリーもクリアしていない私が、走りに関してとやかく言える身分ではないのですが、これからランニングをされる方や、フルマラソンの完走、あるいはサブフォー達成を目指している方に対しては、参考になる部分があるかもしれないので、私なりのランニング上達方法を書いてみます。
重要なのはこの3つ

絶対的な脚力
モチベーション
考えて走る

・絶対的な脚力
ランニングを始めると、膝が痛くなったり、足の付根が痛くなったり、すねが痛くなったりなど、そこらじゅうが順に痛くなります。コンスタントにトレーニングをしている私でも、足が痛くないときは一日たりともありません。足が痛いということは、現状の力を超えた負荷をかけた証拠で、自然治癒することで以前よりも強い足が形成されます。筋トレの超回復と同じです。つまり、痛みをまったく感じない強度のトレーニングは、レベルアップにつながりにくいのですね。完全に故障するほどの壊れ方をしてしまってはダメですが、痛いけど何とか走れる程度の負荷をかけ続けることで、確実にレベルアップします。この度合いは経験するしかないので難しいのですが、これくらいの痛みは上達の証と思って、自分にムチを打つような気持ちで取り組むようにすると、ちょうどいいかもしれません。安全面を考えると、無理はしないようにと言いたいところですが、健康維持だけでなく、ダイエット目的やタイムの上達を目指すのなら、苦しさや厳しさからは逃れられません。
また、心肺機能も重要ですが、心拍がキツくなるのは脚力がない証拠。心肺機能上達のために短距離を高速で走るようなことはせず、まずは速度よりも距離を優先して走るようにするといいようです。

・モチベーション
ランニングは基本、一人で行うスポーツなのと、ゲーム性に乏しいため、面白さを感じにくいです。始めた当初は、今までにない新鮮さや満足感を味わえるので問題はないのですが、1ヶ月、3ヶ月、半年と続くと飽きてきます。シューズを変えたり、コースを変えたりなど、あれこれ変化を付けても一時的だったりします。
私のモチベーションアップの方法は、頑張っている自分の自画自賛。性格わる〜と言われそうですが、人間は他人に認められたり、ほめられたり、すごいと尊敬されたりすると、必ず喜びます。それが他人でなく自分でも「すごいじゃん、オレ」と思うだけでもテンションが上ります。Twitterやブログで頑張った成果をつぶやいたり、走行距離やタイムの数値を見て上達具合に満足したり、人並み以上のトレーニングをこなしてみたりなど、嬉しくなったり満足したりする方法はいくらでもあります。
また、他の人に負けたくないという闘争心も大切です。あの人には負けたくない、あの人に追いつきたい、絶対負けるもんか。こういった気持ちは、上達を目指すのであれば必須です。他人ではなく、過去の自分に対して負けたくないという気持ちも有効です。
この自画自賛する喜びと、負けず嫌いの活力、そして、走り終えた時の快感をモチベーションアップにつなげると効果的です。

・考えて走る
毎日同じ距離を同じペースで走っていては、最初は上達するものの、すぐに頭打ちになります。早く確実に上達するには、先人の知恵やノウハウを学んで試すことが重要です。そのためには、マラソンやランニングに関する本を全部読む。買わなくても図書館を利用すればタダだし、他館に蔵書している本は取り寄せてくれます。どこにもない本なら、買ってもくれます。iPhoneでの本探しはこのアプリが最適です。
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初心者向けの本だと、どれも似たようなことが書いてあるのですが、中・上級レベルの本だと実践的で理にかなった内容です。例えばこれらの本。

モチベーションを上げるには、この本も効果的でした。

本のレベルが今の自分と合わなくても、知識として蓄えておくといずれ役に立ちます。重要な部分や必要な内容はすべてメモをし、ノートに具体的な練習メニューを作成して、あれこれ試してみます。ランニング中は体は忙しく動かしていますが、頭はかなり暇なので、色々と考えながら走るにはちょうどいいです。フォームも説明されていたことをランニング中に意識するようにします。藤原新選手はトレーニングの際、iPadを腰に付けた自転車に先導してもらい、自分のフォームをビデオ撮影しながらランニングしているそうです。フォームの改善は走歴が増えるほど難しくなってくるので、基本がまだ定まっていない初心者のうちに修正しておくといいかもしれません。

走行内容はランニング日記として記録し、反省をし課題を見つけタスク化し、次のランニングでその課題にチャレンジしてみます。膝を傷めない走り方とは?苦しい時の対処法は?長く走るためのペース配分はどうすればいいのか。ピッチ走法とストライド走法の効果は?がに股と内股での負荷の違いは?など、実践で試してみるようにすると、ダラダラと走るだけのランニングとは違い、中身の濃い成果のあるトレーニングになります。さらに、日々の食事や行動、筋トレや睡眠に対しても気を配るようになれば、かなりレベルアップします。そしてランニングが面白くなり、生涯続けられる趣味として定着していきます。
一人で地道にコツコツとレベルアップをするノウハウをこのランニングで学ぶことができるので、仕事や勉強など畑違いの分野でも役に立つ場合があるかもしれません。

また、フルマラソンの長丁場になると、脚力や心肺機能だけでなく、精神力も重要になってきます。肉体的に厳しくなると、これ以上無理をするといけないと脳が感じ、神経に司令を出し、動きを止めようとします。25~30km地点で疲労が極まり足が動かなくなるのですが、あれは脳の仕業。本当に足がダメなら、すでにこけています。脳は身体の限界を超えないように危険を回避しようとするのですが、火事場の馬鹿力と一緒で、脳のリミッターを解除すれば、自分の実力以上のパワーが出ます。それを発揮するには、気力が重要。自分に負けない強い心を発揮する点においても、「考えて走る」ということが重要になってきます。


というわけで、あまり深く考えなくても、以前よりも遠くまで走ろう。以前よりも少し速く走ろう。と取り組むだけでも確実に上達します。大切なのは、ランニングで喜びや達成感、満足感を感じるようにし、ランニングそのものが大好きになることが上達の近道です。仕事や実生活では、喜びや達成感、満足感が得られないことが多いのですが、ランニングは裏切りません。レベルアップのための走り自体は苦しく厳しいものですが、それをクリアすると、喜びは倍返しです。走行後のシャワーのときの充実感は、何度味わっても気持ちがいいものです。ランニングが習慣化すれば、食事も美味しいし、たっぷり食べても太らないし、夜は熟睡ができるし、通じも順調になります。そして、逃げ足も速くなり、災害時に逃げ切れたり、逃走する犯人を捕まえたりできるかもしれませんw

ちなみに、専用の道具が必要な他のスポーツに比べて、ランニングは安上がりなだけに、唯一お金が必要なシューズは奮発したほうがいいです。1万円クラスの本格的なランニング専用シューズがオススメ。底が分厚く柔らかい安価なシューズは、膝にはやさしいですが、シューズを頼りにするあまり、衝撃を和らげたり、無駄なく前進するための走法を無視してしまい、遅い走り方の癖が付いてしまうので要注意です。試しに裸足で走ってみると、走り方の違いがよくわかります。裸足で走れる走法を、シューズを履いて再現できるようになるといいようです。
NHKで7月16日に放送されるNHKスペシャルラクルボディは、マラソンランナーの走法や身体能力を徹底解析するようなので必見です。
http://www.nhk.or.jp/special/miraclebody/schedule/0716.html